Wood Eight Cafe

アクセスカウンタ

zoom RSS 僕が洋楽に疎くなった訳 〜レンタルレコード・デジタル配信の功罪〜

<<   作成日時 : 2008/03/11 10:28   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 1 / コメント 14

画像

私が音楽に目覚めた時分、まだCDではなくレコードが音楽の主役でした。確か通常1枚2,500円で2枚組ともなると4,000円くらいしていたと思います。

当然1枚のLPを買う事は1ヶ月のお小遣い全てを注ぎこむことになるため正に
「清水の舞台を飛び降りる」覚悟でレコードを買っていたわけです。
(当時ちょうどビートルズにはまり始めていた頃でLPを揃えたくとも揃えられず、アルバイトしたくとも校則で禁止されていたために地団駄を踏んでいたものです。

唯一、洋楽を気軽に聴く手段はラジオとテレビだったわけで、雑誌「FM STATION」を買って洋楽番組をチェックし、土曜日になれば「ダイアトーン・ポップスベストテン」、金曜夜中には眠い目をこすりながら「マイサウンドグラフティ」AIR CHECK</a>(テープに録音のことです)していました。
更には土曜の夜にはあの伝説の番組
「ベストヒットUSA」ソニーのベータマックスに録画していたものです。
(*詳しくは過去ログ「ベストヒットUSA」「鈴木英人と『FM STATION』」を参照ください)

画像そんな折、「レンタルレコード店」なるものが私の家の近所に出店し、1枚350円程度でLPが借りられるという事を知り、「お〜、これでなかなか買えなかったあのミュージシャンのアルバムが聴ける!」と喜んだものです。

私の近所には黎紅堂なるレンタルレコード屋と友&愛というお店があり、それぞれに特徴ある品揃えをしておりました。

画像このレンタルレコード業の登場により「レコードの売上が下がった」と指摘する人が当時いましたが、確かに「試聴」という環境が整っていなかった時分、知らないアーティストや新譜などを購入する際には『一か八か』という購入手段もとらざるを得ず、ジャケットのデザインになんとなく惹かれたり、シングルが売れたためにアルバムもいいだろうと思って買ったら大後悔なんていうケースもありました。
(*エイジアのアルファなんてそのケースでしたね)

私の経験では「まずレンタルして試聴して、良かったら購入、そうでなかったらテープに録音してお蔵入り」というパターンがほとんどだったのであまり購入の多少には関係はありませんでしたけどね。
ただ上記のような自身のプロモーション活動をおざなりにし、売り上げ不振の原因をレンタル業の著作権侵害のせいであるという主張は、更なる洋楽離れを引き起こす事になります。

〜世紀の大失敗!洋楽新譜レンタル禁止〜

1992年(平成3年)より著作権法改正により「洋楽の新譜は発売から1年間レンタルできない」コトになってしまいました。ちなみに邦楽のほうは話し合いの末3週間後にはレンタルOKとなったのですが、このコトが

「若者の洋楽離れを決定づけた」

と私は思っています。

ちょうどこの頃トレンディドラマとのタイアップされた邦楽がミリオンセラーを記録(小田和正「ラブ・ストーリーは突然に」チャゲ&飛鳥「Say Yes」など)したのはドラマとのタイアップ成功以外にも洋楽を聴いていた人が邦楽に行ってしまったことも遠因としてはあるはずです。

92年の年間アルバムチャートTOP10にいた中で私が持っているのはニルヴァーナくらいなものです。

結局レンタルで1年間新譜が聞けないと言う事はその楽曲の鮮度が落ちてから借りれる・・ということになりレンタル解禁になった頃には誰も見向きもしない・・という悪循環が始まったのは間違いないと思います。

画像東芝EMI(現EMI)がはじめた「NOW」シリーズもその年のヒット曲を集めたアルバムといいながらもレーベルの枠を脱しきれず、またヒット曲だけを集めた作品というのは、その場限りの捨て聞き的なCDの買い方を促進することになったのではないかと思います。!

『ビートルズ以来培われてきたジャケットから楽曲の構成までにこだわるトータルコンセプト的な作品作りをアーティストを育てるべきレコード会社が破壊する』という何ともお粗末な事態を招いた事はここに言っておかないといけないと思います。

今、聞きなおしてみると90年代もニルヴァーナ以外にもオアシスレッド・ホット・チリ・ペッパーズなどグランジオルタナティブ・・・など
言われますが、70年代のパンク的なロック回帰を想起させるミュージシャンが登場しており、決して不毛な時代・・・とも言い切れないのです。

〜それでいいのか?デジタル配信〜
画像近年、i-Tunei-podを中心とする「デジタル配信」が音楽ソースを入手し楽しむ方法の主流となっています。
また携帯に「着うた」をDLして手軽に楽しむという方法も一般的にになっています。

勿論、私もi-podは使っていますし便利なツールだと思います。

画像i-podを21世紀のウォークマンと呼ぶ人もいるようですが、私はあれはCDなどとおなじ音楽の1つのパッケージだと思っています。
それは良いのですが、このデジタル配信・・・・。やはりアーテイストの作品、特にアルバム作品を切り売りできてしまうところに大きな疑問を持つのです。

好きな曲だけをピックアップして聴く・・・、その行為は全く否定しませんがやはり違和感は否めません。

お気に入りや良いなあと思ったアルバムを手に取り、ライナーノーツを読みながらCDを聴く。ジャケットのデザインをまじまじと眺める・・・、こういう音楽の聴き方は時代遅れなんでしょうかね?
レコードからCDにメディアチェンジしたときジャケットの小ささにちょっと残念な想いをしましたけどライナーノーツはちゃんと残してくれました。(アルバム解説は実は日本独特のサービスで輸入盤を買えばわかりますが、英米では歌詞カードすらありません)

デジタル配信になった今、例えジャケデザインやライナーノーツがDLできたとしても作品の一体感を感じないのです。

そんな私は時代遅れなのでしょうか? 

やはり新譜を試聴して、アーティストの一体完結型の作品を聴ける環境にならないと日本での洋楽の復活は無いような気がします。
いろんなアルバムを聴いた上で「自分だけのベスト盤を作る」方が愛着も深まると思うのですが・・・。


参考URL:CDV-NET(日本コンパクトディスク・ビデオレンタル商業組合

カフェ・喫茶店人気ブログランキングへ

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 2
なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
ラジオが楽しい最近(radikoを聴くこの頃)
冒頭にいきな懐かしいラジカセが登場して、「なんだこれ?」と思われた方も多いかと思います。 ...続きを見る
Wood Eight Cafe
2010/07/27 06:38

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(14件)

内 容 ニックネーム/日時
黎紅堂・・僕の故郷静岡にもありました!
よく借りたものです〜。懐かしい!
僕は1992年よりも少し前に最新の洋楽から離れてしまいました。
実は浪人して予備校の寮に入った時。
その頃から新しいものを聞くよりも、古くて良いオールディーズに興味を持ちました。
kaki
2008/03/11 21:15
自分だけのベスト盤。作りましたよね〜。今はiPodで自動的にそれ自体がベストですが、ビートルズ関係のアルバムは全て収録しています。(笑)レンタル店は友人とレコードの貸し借りの延長のようなもの。レンタル店で売上が落ちたと言いますが、レンタル店にどれだけの枚数が買われているか・・・
そもそも洋楽のプロモーションがMTV以降駄目になったように思えます。(日本では)また洋楽そのものに魅力あるアーティストがいない。新旧交代が上手く行っていないこともあるでしょう。特に私の年代になると、年下の人生の何たるかが全く分かっていない連中の書いた詩なんてくだらないものも多いし。最近聴きたい新譜なんてないですよ・・あ、もうすぐジャクソン・ブラウンが。(笑)でも彼も、もう老人ですよ。
fighterk
URL
2008/03/11 21:25
kakiさん
コメントどうもです。
私も最近はTSUTAYAくらいしか近所にレンタル屋がなく、又CDがどうしても少ないんですよね。最近でこそHMVやタワー、それにレコード会社のサイトで試聴ができますけど、レンタルレコード店は本当に私にとって、千葉の田舎での洋楽との貴重な接点の場でした。
今回の記事は私が洋楽離れを起こした事と最近のデジタル配信に疑問を持った為に書いたのですが、賛否両論あると思うんですよね。
素が古い体質のせいかつい書いてみてしまいました・・・・。
ウッドエイトのマスター
2008/03/11 21:52
fighterkさん
私も自分より若いヤツに・・・という気持がないわけではありません。
ただ良いバンドって本当にいないの?って気持があるのですよね。
とはいえ確かに昨今のミュージックシーンはまだ昔の名前で雑誌やCDの売上を頼っている感はありますね。
ウッドエイトのマスター
2008/03/11 22:19
洋楽かぁ。僕も以前ほど聴かなくなったね。つうか、パソコンに向かってる時間が多くなって音楽を聴いてる時間は減りました。パソコンではMYSPACEやったりYouTubeでレアなの見たりしてるんですがねぇ。それらは「探す」という行為であって、「聴く」というんじゃないんじゃないかと思います。音楽聴きたいときはやはりコンポで聴きます。それと最近は英国の新人を聴くより東京の新しいバンドを現場に見に行くほうが数段面白くてね。
Gottosson
2008/03/12 00:42
Gottossonさん
こんにちは。こめんとありがとうございます。
各言う私もパソコン向いている時間が多いですね。
そもそもなんで自分は最近の音楽に疎くなったのかなあ・・・という素朴な疑問からこのログを書いて見ました。

もしかして日本のバンドの音楽的レベルが格段に向上したのかな?とも思ってます。
ウッドエイトのマスター
2008/03/12 20:02
良い〜ログですね、さすがです。
と思う自分は「どちらとも言えない」です。
強いてあげるなら「時代の流れ」でしょうか。

全てをデジタル化してしまったことで「カタチ無き物」に変わってしまったんでしょうね。
カメラのフイルム然り、電話のコード然り。
そのうち書物も無くなるかも。
便利さを優先してその本質を忘れてきたというか。
本物を見極める人だけが、手間※の重要さを知る人だと思います。
(※人の手がかかり、技や意図が盛り込まれている意味)
すいません、わけわか文章で(苦笑)。
ニュアンスで把握いただければ幸いです。
ショウ
2008/03/13 01:38
ショウさん
わかりますよ、そうそう本質はそこで便利になるとコトは否定しないんですよ。ただそこに人の手というか思いまでがなくなってしまうのが嫌なんですよね。
デジタル配信の場合、ただ曲だけを聴くみたいになり・・・というのに「それでいいのかなあ」とおもってしまうのです。
ウッドエイトのマスター
2008/03/13 06:59
私もよくレンタル屋さんに行っては
テープにうつして聞いてました〜。
中学生の時はお金もないので
歌番組とかラジオを録音してましたよ〜。
懐かしい。。。^^*
バイトしてCDとか購入するのもやっぱり
清水を飛び降りる気持ちでした!
今はすっかりTUTAYAかダウンロードで
お手軽に。。。
確かになかなか形に残らなくて寂しい感じもしますねー△ー
masabi
2008/03/13 09:58
masabiさん
こんにちは。そうなんですよね、学生時代はなかなかCDとか購入できないんですよね。
そういう意味ではDLで聴いちゃうとか今の時代は便利なのかもしれないけどお手軽すぎてどうなんだか・・・って思っちゃうんです。
ウッドエイトのマスター
2008/03/13 10:33
こんばんは、マスター。
i-podは持ってない私が言うのもなんですがデジタル配信については便利さとともに危うさも感じています。本文にもありましたがアルバムの存在価値が問われるような気がしますね。「サージェント」以降のアーティストによるアルバムによる表現志向がシングル志向へと回帰するかもしれません。10曲以上を必要とするアルバムを完成させても切り買い(?)されるならアルバムを作る必要があるのか?と作り手が考えても不思議ではありません。聴き手の気に入らない曲については飛ばされて当然というのはあまりに効率主義がゆき過ぎているように思えるのです。アナログかもしれませんが聴き込んでゆくのも音楽の楽しみだと思うのですがねえ。「私が好きな曲が良い曲だ」という考え方は否定しませんが・・。
不思議の音楽館
2008/03/18 00:41
不思議の音楽館さま
コメントありがとうございます。
まさに私が疑問に思っている点を記していただきありがとうございます。
そうなんです、好きな曲だけ聴くという行為は当然なのですけど、アルバムにおける曲と曲のつながりとかストーリー性というものがなくなってしまい、要は一発いい曲書いてあとおしまい!ってことになるとどうなってしまうのでしょうね・・・。
ウッドエイトのマスター
2008/03/18 09:06
ウッドエイトのマスターさん、はじめまして。おカメと申します。
fighterkさんの音楽のデジタル配信の記事にあったトラバからお邪魔したのですが、ポリスのコンサートの記事を見つけ!読ませていただきました。
めちゃくちゃ羨ましいです。私はTVで観ました。生で見られるのがこれで最後だったなら…行ってみたかったです。
私はポリスはリアルタイムで聴いていないのですが、社会人になってから知り、Message In A Boxを購入して聴いていました。
(手っ取り早かったので!(笑))
が、このたび、アルバム全部買いました!やはり、好きなものは買って、アルバム単位で聴きたいなと思ったので…。
記事や皆さんのコメントを読んで、アルバムの意味も考え直してみました。なるほど〜と納得です。
CDが手元に届いたら、ジャケットを眺めながらポリスのアルバムを聴いてみようと思います。そうやって音楽を聴くことを久しくしていないので…。
長々と失礼しました!またお邪魔します☆
おカメ
URL
2008/04/10 20:21
おカメさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
ポリス公演、良かったですよ。私は大ファンって訳ではありませんがやはり生で演奏を楽しむっていいですよ。

それとアルバムと最近のデジタル配信は賛否両論あると思いますけど私はまだ1曲単位が音楽の全てではないと信じたいほうなので・・・。

良かったらまた遊びにいらしてください。
_(_^_)_
ウッドエイトのマスター
2008/04/11 01:15

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文

沖縄を感じよう☆彡



人気ブログ投票

画像
「カフェ・喫茶店」ランキングにエントリーしております。応援していただけますと幸いです。
僕が洋楽に疎くなった訳 〜レンタルレコード・デジタル配信の功罪〜 Wood Eight Cafe/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる